*:.。.:*゜ぁいとーの日記 ゜*:.。.:*

ある時点での自分の記録たちとその他いろいろ

長文クイズの長文覚書

某英語論文執筆授業を課題より遅刻欠席で殺してしまいました。月曜の朝に授業するなと怒り心頭です。あと、某先輩が再履して文Ⅲから法進していたのを見ていたので、やはり気のゆるみがあったのでしょうか(時間と人のせいにするな)。

さて、おとといはPERSON OF THE YEAR 2018というクイズの大会に行っていました。今の学生クイズ界ではほぼ唯一の長文難問の大会です(後述のじごろうオープンは長文の大会だった)。表舞台でボタンを押す機会はかなり久々(3月以来)だし、少しは頑張りたいと思っていましたが、やはり十分に対策が取れないまま臨み、杵柄力と付け焼き刃力でなんとかペーパー30位、3Rで早押し1度ボード2問で終わり敗退という結果に終わりました。昨日終わった時は「今の自分には妥当な結果かなあ」と思いましたが、一夜明けて忸怩たる思いが募ってきました。パーオブに出られるのも後3回なので、来年に向けてこの気持ちを保存する意味も込めて、長文クイズそのもの、パーオブという大会、自分とクイズの関わりについて記しておきたいと思います。

まずは長文クイズについて。自分とクイズの関わりを振り返るうえでも欠かせないものです。一般人からすれば「長文クイズなんてものがあるの?」と疑問に思われるでしょう。テレビで見ていた高クイも、学生クイズ界における多くの大会も、やはり短文クイズの場になっています。誰でも見ていて面白いような展開のスピード感はやはり短文にしかなく、競技としても「競り勝つ」技術とセンスの面が強くて、最近はまるで出来ていないですが、独自の面白さがある良いものです。対して長文は、大会も多くなく、クイズ界においてさえとっつきにくい印象があるように思います。実際、良い長文問題を作るのは簡単ではないし、対象もいわゆる「難問」に偏っている印象がありそうです。

「難問」に偏っている印象は、やはりパーオブという大会抜きには語れません。同大会は、2009年にスタートし、今年まで10年連続で開催が続けられている、学生クイズ界における長文の王道であり実質的には唯一の目標となる大会です。毎年前年度の大学卒業世代が主要スタッフを務められ、クオリティの高い問題が揃うすごい大会だと、未熟ながら感心しています。ただ、長文をやるモチベを上げてくれる、楽しい大会ではあるのですが、その影響力の強さが仇になっている部分もあるのかなと思います。「仇」というのは何かと言えば、学生界における長文クイズのほぼ唯一の大会であるために、同大会で「難問」が主として扱われていることが、「長文」=「難問」のイメージ固定化に図らずも貢献してしまっているのではないかということです。大会のクオリティが高いこともそれに拍車をかけています。今出題される「長文難問」は、短文の知識とは重ならない部分も多く、その土台を仕上げるだけでもかなり努力を要するもので、「難問」をやる環境が整っていなければ太刀打ちできないようなジャンルになっていると思います(だからこそ、やりがいもあるのですが)。つまり、門戸が狭い状態になっています。木曜会や充問会、僕がやらせてもらっているバイトヌール長文基地など、それなりの蓄積ある場所でないとなかなか立ち向かえないようになっていると思います。その点、NQCの有志で開催した「じごろうオープン」は、難問への強さを測ることもさることながら、長文自体の面白さを伝えるという役割を担える良い大会だったのではないかと自賛するところです。一つ注意しておきたいのは、これは決してパーオブへの批判ではなく、パーオブが今高く険しい山として君臨している状況の中で、じごプンは全く異なった役割を果たすものだというだけのことです。

そもそも、クイズというのは数ある趣味の中でもマイナーなうえ実益がほとんどないというマゾ競技なのですが、長文なんてその中でもさらにニッチなもはや変態向けの趣味であることは間違いありません。ただ、やはり自分の中で、クイズに時間を割けていない今でも、長文クイズというのは興味深い存在です。深いとも浅いともつかないわけのわからない前フリから、最後は感心するようなところに持っていくのが長文の面白いところです。事物人物に関する雑多な情報を、面白いという感性に任せて抽出して、何を使うか考えながら自分のモノにしていくという、迂遠な作業に、なんだか知的な楽しみを見出してしまうところです。その無駄の極致に魅せられた者として、少しはその面白さを伝え普及に貢献したいという思いはあります。易問であっても色々とフリをつけるということは、自分がバイトヌールに入った高2の時から少し意識しているところです。やはりじごプン2をやるにおいては、自分としては「長文クイズ自体の面白さ」を意識しながら、問題を提供できればいいなあと考えるところです。とはいっても、勝ちにこだわりたいという部分も大きく、来年こそは、しっかりと装備を整えて、パーオブという高い峰を攻略していきたいなと思います。

最後は自分のクイズ歴における長文の立ち位置、というところですが、とにかくバイトヌール長文基地の存在が大きい、というかそれがほぼ全てです。高1からクイズを始めた僕ですが、当時中高でトップの少数精鋭ぶりを誇っていたNQCという素晴らしい環境にいられたことで、高2になるくらいには、関西ではある程度活躍できるようになってきました。そこで、先輩3人、後輩1人も関わっていたバイトヌールへの誘いを受けて、本格的に長文を始めることになりました。今思えば、びっくりするほど弱くて、むちゃくちゃな問題を作っていたりしたなあという感じですが、とにもかくにも、長文との本格的な関わりはそこに始まったわけです。その年はヌールには120問出し、自分で色々と問題集を読んだつもりでしたが、パーオブ2016はペーパーで実力が露呈し、ギリギリ3Rに出られただけに終わりました。それでも、中高生での紙抜けや3Rはほぼバイトヌールの仲間だったので、悪くはないのですが。やはり今より練度は高くてもコーパスは狭かったなあと思います。なんだかんだ1年やるうち、部内杯にも、少しはオーソドックスな難問を出せるようにはなりました。毎回の活動は楽しく、ヌールの上位層に圧倒されるばかりでしたが、早押し正解を出すと心の中で喜んだものでした(今後いくらクイズから離れようが、この気持ちを忘れないようにはしたいもの)。高3の年も、なんだかんだとクイズから離れすぎることはなく、息抜きがてら、付け焼き刃で知識を広げエンスト(2017年から開催されている、中高生向け長文大会。大学生の今や関わりがないので先ほどは書きませんでしたが、大学生のしっかりしたスタッフが関わるこれまた良大会です)に出てみたりと、長文には触れていたなあという思いです。受験生なのであまり仕事できませんでしたが、合格発表後開催のじごプンのスタッフの一人として、問題も少しは提出し、熱い戦いを見届けました。そして今年、予備試験の勉強、ゼミの勉強にほぼ時間を割く中(別に絶えず勉強しているということではなく、一人暮らしになったこともありちょっとヤバい量の休憩をとり興味のない授業を殺しまくることでギリギリもっている)、4年目を迎えたバイトヌールで、ちょこちょこ長文には触れるものの、復習の機会も持てず、なんとか50問の小企画をするにとどまってしまった。さすがにこのまま臨んでは、コーパスも狭いまま、練度は下がったままで無理だ、ということで、前日にクソコピペが大半のメモ程度のペーパーを80問仕上げ、ヌール勢の合宿所となっていた某先輩の部屋にお邪魔して必死にコーパスを広げ、結局付け焼き刃でパーオブに臨むことになってしまった。そして、上記の結果に終わることとなったわけです。こうして振り返ると、当然の結果とはいえ、今まで自分がある程度長文に触れる機会を持たせてもらってここまでやってきたことを思うと、だんだんと悔しさがこみあげてくるというものです。ただ、バイトヌールの末席に居続けた自分の力が少しは増す(ペーパーの実際の点としてはブランクも出てひどかったけれど、取り得る点の順位自体はあがっているということ)とともに、サークル全体の成績も上がっているのが、なんだか誇らしくて、やはりヌールでやらせてもらってよかったと思います。それでもやはりいつまでも末席に甘んじていてはいけないし、ヌールの第1世代は来年がラストイヤーなわけで、色々な意味で、来年は秋からしっかりと対策をしたいところです。

実際、今年のパーオブに行って、来年の自分の活躍に希望が見える部分もありました。自分の問題だけでも作ったことある問題がたくさん出ていました。昔作ったらいつのまにか流行っていた問題や、対策に使ったものが1フリ目から完璧に当たっている問題もありました。フリに入れたものが出題されたということもありました。高1の始めたての頃はわけもわからず作っていたものが、こうして今クイズの作法を身に着けた中出題されるのは、感慨深いものがあります(見直していたら、高1五月末の初めての部内杯からペーパー2問出てたと分かったときには驚きました。2問ともド忘れしてたけど)。なんだかんだ、短長易難ごちゃまぜで、2400問くらいは作ってきた(3/4は高2までだけど)ことを思えば、これからもクイズに向き合っていきたいなあという気持ちになります。うち8問くらいが今回出た(ヌール関連は5問ほど)ことを思うと、問題を作ることの大切さも身に染みるというものです。そのうえ、自分は、これまた問題をどんどん当てている強い先輩・同期・後輩の問題へのアクセスもできるので、これを活用しない手はありません。ヌールの問題もすでに4000問ほどになっているので、まさに遺産というべきでしょう。自分が所属してきたコミュニティの問題を全部覚えて、勝手に何か背負った気になりながら、大会に臨みたいなあと思います。

せっかくなので、ほぼ完璧に当てた問題と、長文易問とを載せて終わりにします(ちなみに、一問一答の記事にも一問長文クイズが収録されている。あれはブログのために作った稀有な問題。)。初めてクイズのことを書きましたが、大会に出たうえで振り返ると相当感慨深かったです。これからも色々に感謝の心を忘れず、細々とでもクイズが出来ればいいなと思います。

Q.ドイツの映画監督レニ・リーフェンシュタールと意気投合し、西武美術館で開かれた彼女の写真展のトータルディレクターも務めている、前田美波里を起用しセンセーションを巻き起こした資生堂の広告「太陽に愛されよう」を手掛けたことでも有名な日本のアートディレクターで、1987年にマイルス・デイヴィスのアルバム『TUTU(ツツ)』のジャケットのデザインによって日本人として初めてグラミー賞を受賞したのは誰?

A.石岡瑛子(3R2組目でした)

Q.現在一般に定着している「ニース風」の誕生以前は、主に刑務所で提供される「不味い煮込み」としての意味合いしかなく法務省にそのレシピが掲載されていたという、ピクサー制作の2007年の映画『レミーのおいしいレストラン』では主人公のネズミ・レミーが物語のクライマックスで作る料理となっている、パプリカ、茄子、ズッキーニ、トマト、玉ねぎなど夏野菜をオリーブオイルと香草で炒め煮にする、フランス南部の名物料理は何?

A.ラタトゥイユ(じごプンより。もっと出来が良いのはあるが、自分の中でまさに易問だったので)

ではまた。